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【連棟式建物の処分は難しい】

定期的にご相談を受ける物件に連棟式建物(長屋)がございます。今の言葉でいうとテラスハウスとも呼びますかね。


このような物件の一部分について売却相談を受けた場合は、まず隣家(同じ連棟物件所有者)の方、全てに売却のご提案を致します。


1棟丸々売却することが出来れば、纏まった土地としての利用形態も広がり、連棟の持つデメリットが解消され資産価値の向上につながります。


しかし、一部分のみの売却になりますと、以下の通り様々な問題点を解消しなければなりません。




①解体工事

築年数が相当経過した建物であれば、一旦取り壊して、建て替えることが前提となる場合が多いですが、その取壊し工事は、慎重に行わなければなりません。構造上の問題(一部のみ解体した場合でも、隣家が崩れないのか?)や、解体後の補修(繋がっていた面の外壁やり替えや防水工事等)、隣家との折衝など、多額の費用と期間を費やすことになる場合がございます。



⇑上記は解体後の隣家を補修後の写真になります。

これは大分丁寧に補修している方だと思います。



②底地の権利問題

土地は、ひとつひとつ区画化されている場合でも、改めて測量をしてみると、隣家の建物の一部が越境している場合もございます。

その場合、建替え時の有効宅地部分は減少し、もちろん越境部分について何らかの問題解決図っていかなければなりません。

ちょっとした構造物ならまだしも、建物自体が越境していますので、早々に解消も出来ません。また相手方が自分の土地だと主張された場合、法的に相手方の持分になる可能性(時効取得)も大いにございます。



この場合、相手方への説明の仕方一つで良くも悪くも大きく展開が変わる場合がありますので、よく考えて相手方と話し合いをしましょう。

私も以前にこのようなケースに直面しましたが、結果として隣家に越境している部分をそのまま隣家の方に購入して頂くことが出来たので良かったです。




③地中埋設管

特に古い物件に多いですが、建物が無事解体できたとしても、地中内に隣家の水道管等が埋設されているケースもございます。ライフラインになるため、一方的にこれらの管の移設を要求することは難しいです。もちろん、他人の埋設管が地中にあると売却時の価格に大きく影響を及ぼしますし、かといって自ら移設費用を負担するにしても大きなお金が必要となります。




上記ケース以外にも連棟式物件には様々な「欠点」を多く抱えていますので、方法、考え方、取組み方、ひとつで大きく資産価値が変わります。




このような物件をご所有されている方のご相談は増えてきております。やはりこういった建物に問題が多いことは、ご所有者様自身も漠然と理解しており、それを自分たちの代で解決させたいという思いも強く、「終活」の一貫としてご相談を受けます。

連棟式建物でお悩みの方は、当社まで、ご相談くださいませ。

ご遠方の方でも、一般的なアドバイスや、企画、提案までの業務は可能でございますので、お気軽にご相談くださいね。


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